「いのちを守る議員」として当事者の声が反映される市政を目指して努力しました

 【2003年4月~2007年3月】

 「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」──憲法25条は、国民の生存権について、このように謳い、その確保のための国の責務をはっきりと定めています。
にもかかわらず、今、人々の生存権が侵されつつあります。ほかならぬ、国、そして自治体の政策によって。
私は、このような事態を放置しておくことができません。私の2期目の議員活動も、市民の立場で行政をしっかりとチェックし、「おかしいことはおかしい」と言い続けてきました。社会的弱者の切り捨てを許さず、当事者(しょうがいしゃ・一人親・高齢者等)主権の確立を目指して努力してきました。
これからも、誰もが当たり前に暮らせるまちづくりを目指し、「どの人も幸せに生きる権利」を保障するシステム作り、差別を許さないための制度づくり、困難な状況に陥ったときの救済制度づくり、などに重点をおき、多くの人々と手を携えて、また支えられて、頑張っていきたいと思います。


以下に、2期目の活動をまとめてみました。(2期中において、実現させたこと。行動したこと 働きかけ中のこと)

生存権がおびやかされているのは、もっぱら社会的に弱い立場の人たちです。自らの人権と生存権を守るために立ち上がったそれらの人々とともに闘ってきました。

高齢者とともに

ふれあい牛乳の廃止、長寿祝い金の廃止を折り込んだ市の2004年度予算案に反対し、これらを継続させました。
市に働きかけ、ふれあい牛乳利用者懇談会を実施させました(2005年11月)。
ふれあい牛乳廃止反対の運動を機に誕生したふれあいコンサートの開催に協力してきました(2004年第1回から)。
高齢者・しょうがいしゃ等の移動困難者(市内3,900人)に対する福祉有償運送に関する懇談会の実施を市に働きかけ、実施させました(2006年3月)。
保存樹木(市内の民家に約30本あります)の剪定は個人(特に高齢者)では難しく、人に頼めばお金がかかります。市民の要望を受け、保存樹木剪定に対する助成を実現させました(2004年度)。
70歳以上の一人暮らし高齢者(その3分の2は女性です)の生活を支援する政策の実施を市に求めています。
富士見台団地居住者の高齢化に伴い、家賃負担が重くなっています。市がこの問題に取り組むよう働きかけています。
国保・介護保険について、高い保険料を見直すとともに、負担の困難な人に対する相談と救済のシステムを作るよう市に働きかけています。
国の税制改革によって高齢者の負担が激増しています。その反面で市の税収が増えています。増えた税収を高齢者のための施策に使うよう求めています。

しょうがいしゃとともに

地域保健福祉計画策定委員に、しょうがい当事者を加えるよう働きかけ、加えることを市の条例に明記させました(2004年6月)。
「障害者自立支援法の慎重審議を求める意見書」を提案し、全会派からの賛成を得ました(2005年6月議会)。
障害者自立支援法の隙間を埋めるべく、市独自の介助制度を創設させました(2006年10月)。
障害者自立支援法の完全施行(2006年10月)に際し、「みなし」資格の介助者が介助を続けられなくなることを防ぐため、2級ヘルパー養成研修受講費を助成するよう市に求め、費用の2分の1を助成する制度を実現させました。-
しょうがいしゃが市政に参画する際、介助者としての支援者(手話通訳、重度しょうがいしゃのバックアップなど)の同席が必要です。これら同席する支援者を援助するよう市に求め、1回2000円を支給する制度を実現させました(2005年9月議会)。
「しょうがいしゃが当たり前に暮らせるまち宣言」の実現に努めています。
矢川駅、谷保駅、新国立駅にエレベーターや車椅子用トイレなどを設置するよう働きかけています。

矢川駅の急な階段。矢川駅のエレベーターは2009年度完成予定という話でした。

歩道と車道の段差をなくすなど、バリアフリーのまちづくりをすすめるよう市に働きかけています。

厳しい立場の女性とともに

一人親家庭児童訪問事業を市に実施させました(2004年度から。全国で広島と国立のみ)。
DVへの平日夜間・土日の緊急対応についての条件を市に整備させました(警備員→担当課→支援団体。2005年度から)。
「母子家庭等の自立及び子育て支援基金」(ひとり親基金)が1億円の寄付で設立されました。この基金の有効活用について、寄付者の意向および当事者の声を最大限反映させるべく以下の働きかけを行っています。
・当事者を中心にすえた基金活用検討委員会の設置。
・母子家庭等自立支援センターの創設、など。
女性問題の総合相談窓口を設置するよう、市に働きかけています。

在日の人、外国籍の人とともに

朝鮮人学校児童生徒保護者補助金の廃止を折り込んだ市の2004年度予算案に反対し、継続させました。
市職員募集要項に「外国籍の人も受験できます」と明記させました(2004年採用から)。
外国籍市民懇談会を市に実施させました(2005年2月)。
外国籍市民等の総合基本条例の制定を市に提案しています。

差別されている人々とともに

国立市内に配布された被差別部落出身者を差別するハガキに対し、全市的に批判する取り組みの必要性を訴え、記事を市報に掲載させました(2004年6月)。
「性同一性障害」の人々のための環境整備の一環として、印鑑条例その他市庁内34文書から性別の記載欄を廃止させました(2003年度から)。
市に人権政策推進庁内連絡会を開かせました(2004年度)。

子どもたちの生きる権利を守るために

【教 育】
教育基本法の改悪に反対して行動しました。
教育行政の改善を求めて、以下の働きかけを行っています。
・教育委員会による地域教育懇談会を創設する。
・東京弁護士会からの2つの勧告を真摯に受け止める教育行政を展開する。
-卒業証書の元号・西暦表記を選択可能な制度に戻す。
-「日の丸・君が代」の強制を止める。
・男女混合名簿を推進する。
・子どもの人権を守るオンブズマン制度をつくる。
-スクールセクシャルハラスメントに対する防止・相談・救済制度をつくる。
-選別することにつながらないよう、特別支援教育への市のビジョンを明確化する。
-不登校・ひきこもりの子どもたちへの教育支援を行う。
・教科書採択に現場の声を反映させる。
【保 育】
子どもが安心して育つ環境を整えるために、以下の働きかけを行っています。
・認可保育園を増設する。
・認証保育所、無認可保育所の条件整備を図り、認可保育園と同等のものとする。
・一人親家庭に対するヘルパー派遣制度を充実させる。
・子どもためのシェルターと24時間対応の相談窓口を設ける。
・保育に携わる各機関のネットワークをつくる。
・学童保育を充実させる。

「総合防災計画」の見直しは、福祉・災害弱者の視点で!

阪神・淡路大震災では、女性が男性より1000人多く亡くなりました。また、トイレの問題や、子育て、パート解雇など、多くのストレスが女性を襲いました。いざというときに、弱者が取り残されない地域をつくることが大事です。阪神・淡路大震災の被災者の方々の話をふまえ、女性・高齢者・しょうがいしゃ・外国籍市民などの災害弱者の視点にたった防災計画を策定するよう市に働きかけています。

〈地域で働く・商う・起業する〉を支援する施策を

国立市中小企業振興条例に基づき、今ある市内の個人商店の実態把握と積極的な支援策の実施を市に要請しています。
シルバー人材センターが、ハローワークとネットワークを結び、より積極的に定年後の就労支援をするよう働きかけています。
しょうがいしゃの就労支援に、まず市役所が積極的に取り組むよう求めています。
福祉サービスの提供がすべて事業所を通じる方式に変わりました。事業所をバックアップする施策の展開を求めています。
人々の生活を地域で支える仕事(コミュニティービジネス)を活発化させるための取り組み強化を市に求めています。

財政難を市民や市職員にシワ寄せする財政運営に反対し、真の健全化のためにムダな大型支出を止めるよう働きかけました。

市財政の健全化のためにムダな支出に反対します

財政緊急措置として職員給与を3%カットしようとする条例案に反対しました(2004年3月議会)。
学校用務員の嘱託化に伴う勤務条件の劣悪化に反対し、嘱託員の実態調査の実施と待遇の見直しを訴えています。
具体的な使用目的もないまま、清化園衛生組合所有地を取得すること(16億7200万円)に反対しました(2005年3月議会)。
国立六小の用地代4億2000万円の東京都への支払いは不当として、十分に検討し、都と協議するよう主張しています。
市長等の退職金の見直しを提案しています。
円形公園の景観を潰すのはもとより、将来の巨額支出を必要とする国立駅舎の円形公園への移設に反対し、断念させました(2006年9月議会)。

ひらかれた市役所をめざして

【情報公開】
議会に対しては──
・助役、収入役、教育委員などの人事案件について、市議会での提案説明(三多摩26市中、国立市だけが唯一行っていない)と質疑討論を行うよう主張しています。
・議会運営委員会、会派代表者会議の傍聴を認めるよう主張しています。
市長に対しては──
・市長と各部長等による最高決定機関である庁議の公開を主張しています(国分寺では公開)。
【個人情報】
国立市水道業務「未納整理カード」紛失問題百条委員会の副委員長を務め、個人情報の管理の重要性を指摘しました(2005年9月)。
住基ネットの切断続行を求めています。
市内の11小中学校の「防犯カメラ」の設置に反対し、チェック・管理体制が未整備のままの導入は危ないと指摘しました(2006年9月議会)。

自民党政府は戦争放棄をうたった憲法9条を改悪しようとしています。一方でイラクに自衛隊を派兵するなど憲法違反の既成事実を作り上げています。平和憲法を守るために全力を尽くします。

日本国憲法を守り、平和な世界を築くために

自衛隊のイラク派兵に反対して行動しました。
・自衛隊のイラク派兵を阻止するために旭川行動(「殺してしまう、殺されてしまう! それでもイラクに行くのですか、行かせるのですか〈イラク派兵に反対する女たちの会〉主催」)に事務局長として参加しました(2004年2月)。
・イラクへの自衛隊派兵に反対する意見書に賛成しました(2003年12月議会)。
安保条約に基づく市の条例案(「アメリカ合衆国軍隊の構成員等の所有する軽自動車等に対する軽自動車税の賦課徴収の特例に関する条例案」)の制定に反対しました(2006年6月議会)。
この条例は、日米安保条約に基づく地位協定により、米軍の軍属・家族の軽自動車税は、地方公共団体の条例で定めた税額より減額(1/2~1/3)するという条例です。米軍への優遇措置を定めた条例を決めることは、戦争への協力であり、国立市はこのような条例を作ってはなりません。
市民から直接請求のあった平和都市条例案に賛成しました(2006年7月臨時市議会)。