予算委員会終わる

 3月11日~14日まで予算委員会でした。
 一般会計予算について・・・私は否決/全体では可決

 2013年度の予算の中で私が問題と指摘した点は
●学校支援センターを2小の校舎内に設置することについて
 この学校支援センターは教員研修など、教員のための支援をしていくセンターですが、場所が見つからなかったという理由で「暫定的」ならよいという条件づけで2小の多目的ルームに置かれることになっています。
 学校の教室はすべて児童・生徒のために最大限使われるべきであり、教員のために1教室を潰すということは教育観の根幹にかかわるもので絶対に認められないと意見しました。

●保育に関して、国が進める新システムに則った子ども・子育て会議について
 これは認定こども園(幼稚園と保育園機能を合体させたもの)の設置に当たって、保育ニーズを調査したり、そのルールを考えていくための機関となりますが、その大事な会議を条例で設置するのかと聞いたところ、子ども総合計画の策定審議会の条例を準用するというあいまいな答弁でした。
 保育の根幹にかかわるルールを決めるものはしっかり単独で条例化し、議会にかけるべきと考えます。安易な設置は認められません。公立保育園の民営化も、他の議員より財政改革の視点で検討を迫られてもいます。本当に子どもの視点ですべての子どもに安心した保育環境を整えるためにも、まずは国立市としての保育の質をうたった保育ビジョンが示されるべきです。

●「花と緑」について
 これは、市長の政策として、突然600万円(半分の300万円は補助金ですが)がついて提案されてきました。
 内容は、国立駅前の大学通りの商業ゾーンの緑地帯に花壇を整備して、季節の花を植え、その花の維持を市民で行うというものです。
 市として、前から関わっていた市民団体や商店街、花と緑のネットワークなどの市民に声をかけながら、市民と協働事業として進めていきたい意向で、国体にも合わせて、玄関口である国立駅を観光の1つの目玉として花いっぱいにしたいというコンセプトもあるようです。しかも、単年度ではなく、これからも毎年範囲を広げながら続けていきたいという構想です。

 一見すると美しい構想に思えますが、市が主導する「市民協働」は、もはや市民の主体的な行動とは言えません。また、もっと時間をかけて緑地帯のビジョンが明確になった後に手がけるべきことと考えます。

 他の議員からは、花を育てるときにはしょうがいしゃの方たちにお願いするといいという提案もあり、市もそのように考えているということでしたが、これも一見よさそうに思えるけれど、これはソーシャル・インクルージョンとは言えないと私は思います。ソーシャル・インクルージョンとして考えるならば、最初から商店街の人や、しょうがいの人、市民など、関心のある人に集まってもらって、お互いに生かし合う構想ができた後にスタートすべきと考えます。

●旧駅舎復原について
 これは、一般質問でも取り上げました。5月までに決めたいという市長に対して、駅前の空間のど真ん中に明らかに通行の障害となる建物を置くということが本当に将来にわたって「障害」とならないのか。これだけ訴え続けているのに、なぜ耳を貸さないのか。「第2の歩道橋」になる可能性があると指摘しました。

 ほかに、公共施設のマネジメントの方針や、国民保護計画、住基ネット、マイナンバー制度に向けての準備、関口前市長や上原元市長に対する訴訟、発達しょうがいの子どもたちの相談機能の在り方など、問題は多く含まれています。

 一方で、DV被害者や、ひとり親への支援体制の強化、スーパーバイザーの導入は担当者のやる気を引き出しました。昨年は「もうくたびれ果てて辞めたい」と言っていたのが、今、「就労支援までしたいです」と生き生きと語るようになりました。このように、職員をエンパワメント(※)できる施策をもっともっと提案していきたいと思います。

 2012年度の予算はコミュニティガーデンの補助が約26万円ついていましたが、その補助金が時限ということで、2013年度はなくなりました。この事業は「野の暮らし」の「みんな畑」についていたものです。「みんな畑」は東京都のアースワーカーズ・コレクションで特別賞を取りました。「どうして特別賞を取ったと思うか。この事業の支援を継続すべきと考えるか」と市長に質問したところ、「これは単なる環境や農地保全というよりも地域のまちづくりに貢献したという意味が大きいと思うので、主宰者と相談しながら再構築していきたい」という答弁がありました。おおいに期待しています。

※エンパワメント・・・個人や集団が自分の人生の主人公となれるように力をつけて、自分自身の生活や環境をよりコントロールできるようにしていくこと。